人手不足は“仕方ない”? → 実は変えられる未来です
「人手不足だから仕方ない」
経営の現場で、そう口にされたご経験はありませんか?
ですが、少しだけ視点を変えてみていただきたいのです。 それは“変えられない現実”ではなく、もしかすると“思い込み”に過ぎないのかもしれません。
ケア業界の経営者の方々からよく聞くのが、
「この業界は人がいない」
「応募が来ない」
「どこも同じ状況だ」…
そんな言葉です。
けれど、その言葉を繰り返し口にしていても、残念ながら未来は良い方向へ動きません。
行き着く先は、衰退やスタッフの離職といった厳しい現実。
人手不足そのものが原因なのではなく、実は“人が集まらない仕組みを何年も放置してきた経営者の怠慢” が最大限の要因なのです。
人手不足は「仕方ない」のではなく「作られている」
冷静に考えてほしい。
全国に数十万あるケア業界の事業所。
そのすべてが人手不足で潰れているますか?
否。
むしろ「応募が集まる事業所」と「応募がゼロの事業所」がハッキリ分かれています。
違いはどこか?
給料か?
休みか?
資格手当か?
確かに条件は大事。だがそれは決定打ではありません。
応募が集まる事業所は、見せ方・伝え方・空気感の発信を徹底して発信しています。
逆に応募が来ない事業所は、求人票をただハローワークに流して、待つだけ。
この違いが、数年後の“経営の明暗”を分けることになります。
ケア業界の「人が来ない」は、こうして生まれる
こんな状態に心当たりはないでしょうか。
●ホームページのお知らせが数年前で止まっている
●写真は集合写真や真顔のプロフィールだけ
●「残業なし」と書きながら実際は残業が常態化している
●「和気あいあい」と言いつつ、スタッフ同士の交流が乏しい
●「地域密着」と掲げながら、地域との関わりが見えない
これらを目にした求職者が「ここで働きたい」と思うのは難しいでしょう。
求職者は想像以上に情報に敏感です。
むしろ経営者以上に目が肥えていると思ったほうがいいです。
インターネットで口コミも写真もすべて調べる。
そして「更新が止まっている=終わっている会社」と判断してしまいます。
あなたが信じている「常識」が足を引っ張る
- 「求人票は型通りでいい」
- 「写真なんて集合写真で十分」
- 「ホームページは作ったら終わり」
これらは全部、時代遅れの常識です。
そして、その常識を信じている限り、あなたの未来は閉ざされます。
経営者は“現場の人手不足”を嘆く前に、“発信の手抜き”という経営者の怠慢を直視しなければならない。
未来を変える「非常識」な方法
1. 求人票は「売り込みのチラシ」に変えろ
求人票を「義務的な役所提出書類」と考えている時点で負けです。
非常識な発想は、求人票を“採用チラシ”として作り込むことです。
こうしたキャッチコピーを載せるだけで、型通りの求人票とは雲泥の差になります。
「給与・休み」ではなく、「働く理由」を売れ。ということです。
2. 写真は“証拠写真”に変えろ
集合写真や外観写真は、何の証拠にもならない。
求職者が欲しいのは「ここで自分が働くイメージが湧く写真」です。
これらをプロが撮った自然な写真として発信すれば、「文字では隠せないリアルな証拠」になります。
3. サイトは「毎週のニュース番組」にせよ
ホームページを“パンフレット”で終わらせるな。
採用に効くサイトは、呼吸しているサイトです。
つまり、「生きているサイト=信頼できる会社」 という証拠を積み上げること。
4. 口コミは「応募前の面接」と考えろ
口コミを「利用者向け」と思っている経営者は致命的。
応募者は必ず口コミを見る。そこは事前面接会場と思え。
「うちのスタッフが優しいと書かれています」「残業が少ないと利用者からも好評です」
これを武器にできるのは、口コミを育てた会社だけです。
5. “弱み”を武器に変えろ
他社は必死に隠す。だからこそ、出せ。
これを求人票やサイトに堂々と書くのです。
すると応募者は「そうそう、これが知りたかった!」と食いつくはず。
6. SNSは「職場の空気感シアター」にせよ
インスタやYouTubeを「宣伝媒体」ではなく、“職場見学シアター”にする。
応募者は「SNSを見て安心して応募した」と扉を叩きます。
非常識を実行するか、衰退を選ぶか
この記事を読まれている経営者の方には、二つの選択肢があります。
1つは「忙しいから、また今度」と言い訳する経営者。
もう1つは「常識を壊さなければ未来はない」と即動く経営者。
私は後者にだけ、未来があると断言します。