今すぐ変えないと手遅れ?中小企業のための採用逆転の一手
「応募者が大手に流れてしまう」ケア業界で人材を探している経営者さんなら、一度はこの現実に頭を抱えたことがあるのではないでしょうか。
求人票を出しても、なぜか見学すら来ない。やっと来てくれたと思ったら「やっぱり大きな法人の方が安心なので…」と辞退。気づけば採用広告費だけが減っていく。
これ、ケア業界のあるあるです。
でも安心してください。小さな会社には小さな会社にしかできない“採用の一手”があります。
「安定してます」では勝てない、だからこそ“雰囲気”で勝負
大手法人はネームバリューと福利厚生の安定感で勝負してきます。
応募者は「給料は安定してるし、退職金もあるらしい」という理由だけで応募することも多い。
一方で中小のケア事業所が「うちも安定してます!」と叫んでも、正直あまり響きません。
なぜなら、求職者は心の中でこう思っているからです。
「いやいや、従業員10人のデイサービスで“安定”って言われても…」
ここで勝負すべきは“雰囲気”。
「うちの施設はギスギスしてない」「残業はさせない」「上下関係がない」という空気感。
これ、実は大手には真似できない武器なんです。
求人票はラブレター。条件よりも“人柄”を伝える
あるケアマネさんが言っていました。
「求人票って、なんか結婚相談所のプロフィールみたいだよね」
大手は「年収◯◯万」「福利厚生充実」と条件を並べ立てます。
でも中小の求人票で同じことをやっても、見劣りするだけ。
小さな会社の求人票は、ラブレターのように“人柄”を伝えることが大事です。
「利用者さんとスタッフが一緒にお花見に行く」
「誕生日にはみんなでケーキを囲む」
「残業はゼロ!むしろ早く帰れと言われる」
こうした“日常の風景”を書くと、「あ、私ここで働きたいかも」と思ってもらえるんです。
面接はプレゼンじゃなく“お茶会”感覚で
大手企業の面接といえば、無機質な会議室でスーツ姿の面接官が3人並んで「あなたの強みは何ですか?」と質問してくる…そんなイメージ。
一方、小さなケア事業所は「ちょっと事務所のソファでお茶でもどうぞ」から始まる面接でもいいんです。
むしろその方が応募者は安心します。
あるデイサービスの施設長はこう言っていました。
「面接で志望動機を聞く前に、まず“うちのお茶飲んでみる?”って出すんだよ。そしたら応募者の顔が一気に和らぐ」
面接は相手を試す場ではなく「一緒にやっていけるかどうかを確かめ合う場」。
この空気感が大手には真似できないポイントです。
採用専用サイトは“小さな会社の秘密兵器”
「ホームページはあるから大丈夫」
そう思っていませんか?
でも普通の会社案内サイトは、利用者向けに作られていることが多く、求職者が知りたい情報はほとんど載っていません。
「スタッフの声」「1日の流れ」「研修の様子」こうした情報がなければ、応募者は不安でいっぱいです。
採用専用サイトを持つことは、中小にとって大手に対抗できる秘密兵器。
なぜなら、大手の採用サイトは情報量が多すぎて、逆に“リアルな雰囲気”が見えにくいからです。
小さな会社の採用サイトは、シンプルに“人柄と雰囲気”を伝えることに集中できます。
「辞めない人」を採るには、“ありがとう”の文化
ケア業界あるあるで、「採用はできたけど3ヶ月で辞めた」という話があります。
原因は給与や条件ではなく、人間関係。
実は「ありがとう」が日常的に飛び交う職場は、離職率がぐっと下がります。
利用者さんからの「ありがとう」だけでなく、スタッフ同士の「助かった、ありがとう」も重要。
大手は仕組みで動いているから、こうした人間味は薄くなりがち。
逆に小さな会社は、この“ありがとう文化”を前面に出すだけで、定着率が格段に上がります。
大手に勝とうとするな、勝てる土俵で戦え
大手企業に応募者を奪われるのは当たり前。給料や福利厚生では太刀打ちできません。
だからこそ、小さな会社は“人柄・雰囲気・ありがとう”で勝負する。
求人票はラブレター、面接はお茶会、採用サイトは秘密兵器。
そして何より大切なのは、応募者が「ここなら長く働けそう」と直感できる空気を作ること。
ケア業界で本当に必要とされるのは、“条件で選ばれる会社”ではなく、“人柄で選ばれる会社”なのです。